玄葉光一郎外相は6日の記者会見で、米軍普天間飛行場について「本当に古くなって
危なければ運用できない。住民を危険にさらすことにつながりかねない」と述べ、滑
走路など施設を補修する方向で米政府と調整に入ったことを明らかにした。政府高官
が公の場で、同飛行場改修の必要性に言及したのは初めて。大規模補修となれば普天
間の固定化につながりかねず、沖縄の反発も予想される。外相は「在日米軍再編とは
全く別の話だ」と、米軍再編計画の見直し協議とは切り離して交渉する方針を表明。
「固定化はあってはならない」と強調した。外務省幹部は同日、「滑走路が波打って
おり、安全性確保の観点から補修する必要があるかもしれない」と述べた。

 

「運用上の安全を確保するため、これまでも補修は行われてきた。(在日米軍再編見
直しをめぐる)日米協議とは切り離して、不断に存在する」と玄葉外相は言うものの、
普天間基地の固定化が現実のものとなろうとしていると受け止めるのが当然ではない
か。移設が前提のはずの普天間基地だが、辺野古沖への移設は非常に厳しい状況であ
り、民主党政権はこのまま貴重な時間を空費し続けることだろう。今回の普天間基地
の補修によって滑走路は延命され、米軍にとっては使用に耐える基地で有り続ける。
これこそ沖縄県民にとっての不幸のはずだが、民主党政権は何を考えているのだろう
か。ますます硬化するのは目に見えている。