岡田克也副総理が今月上旬、自民党谷垣禎一総裁に近い同党幹部と会談し、民主党
自民党の大連立を打診していたことが17日分かった。野田佳彦首相は消費増税
案と赤字国債の発行に必要な特例公債法案を今国会で成立させるには自民党の協力が
必要とみており、岡田氏はこうした意向を自民党幹部に伝えた。ただ、同党幹部は「
大連立は野田政権の延命になるだけ」と拒否。消費増税法案の成立前に解散するよう
求め、協議は平行線に終わった。

 

民主党はどこまで自分に甘いのだろうか。大連立が実現すれば、確かに野田政権は安
定を取り戻すことが出来るであろう。しかし、連立を組む側にしてみれば野田政権を
生き永らえさせるだけであり、とうてい受け入れられないだろう。このような安易な
手法で野党を取り込もうとは虫が良すぎる。自民党幹部は「大連立は自民党に利点が
ない」として大連立の申し出を断った。その理由として自民党内には消費増税で協力
する代わりに解散を約束する「話し合い解散」には肯定的な声があるためであろう。
衆院議員の任期が1年半を切り、解散風が吹き始める頃だ。民主党が大連立を求めて
も、そう簡単にはのってこないタイミングなのは間違いない。