岡田克也副総理が自民党幹部に大連立を打診したことに民主、自民両党内の反発が
強まり、野田政権と自民党執行部の双方が火消しに追われている。ただ、消費増税
法案をめぐって連携を探る動きは水面下で続いており、衆院解散・総選挙前に法案
成立への協力を得たい野田政権側と、今国会中の解散を確約させたい自民党執行部
側との駆け引きが激化している表れと言えそうだ。

 

大連立については当の岡田氏が19日配信のメールマガジンで「将来的には私は選
択肢だと思います。しかし、今の状況、国民感情を考えれば、今の段階で簡単に実
現するはずがない、大変困難なことだ」と矛盾することを書いており、早くも尻す
ぼみとなっているのが現実ではないか。そもそも大連立とは相手が無くては成立し
ないものだ。それが自民党なのは間違いないが、議席の勘定で言えば公明党でも、
過半数を取れることになる。それでも公明党に秋波を送らないのは、創価学会への
アレルギーを隠しきれないためか。震災への対応どころか、相変わらず政局に終始
する永田町に国民は呆れ果てていると言わざるを得ないだろう。