民主党の輿石幹事長は11日、国会内で開かれた党内の旧社会党系グループ議員らの
会合で、次期衆院選について、「任期はあと1年半ある。来年7月に参院選があるか
ら、ダブル選挙でいい」と述べ、来年8月の任期満了近くまで衆院を解散する必要は
ないとの認識を示した。輿石氏は早期の衆院解散に否定的な考えを示していた。消費
税率引き上げ関連法案の採決などを契機とした解散を強く警戒している小沢一郎元代
表グループら党内への配慮を示すと同時に、同法案への協力条件に早期解散を求めて
いる自民党をけん制する狙いもあるとみられる。

 

この発言には一日でも長く政権の座にありたいとの往生際の悪さがにじみ出ている。
消費増税法案を先送りすることで、党内の分裂を回避し、自民党に谷垣降ろしを誘発
させる。しかし、9月の代表選で小沢氏が復権を果たすために立候補すれば、党内は
二分されるのではないか。野田首相は消費増税と言う旗を下げるつもりは無いであろ
うし、小沢氏も妥協の余地は無いだろう。輿石氏が二人の間を取り持つとも思えず、
今のままでは遅かれ早かれゴタゴタが始まる。先送りにして全てが解決すると考えて
いるようでは幹事長失格である。