中部電力浜岡原発が運転停止した昨年5月、中部電が当時の海江田万里経済産業相
ら得たとされる「運転再開の確約」について、枝野幸男経産相は11日の閣議後会見
で「そうした約束は聞いていない」と述べた。中部電はこの確約を浜岡再稼働の根拠
の一つとしているが、経産相の発言によって事実上のほごとなりかねず、再稼働は困
難さを増しそうだ。「確約」は、津波などへの安全対策が完了し、原子力安全・保安
院の評価・確認を得た時は運転を再開できるとの内容。

 

菅前首相の鶴の一声で停止することとなった浜岡原発。むろん、法的根拠を持たない
「要請」に過ぎなかったが、実質的な命令・強制だったのは明らかである。営利企業
である中部電力にとって、火力発電などへの切り替えに伴う発電コスト上昇で、業績
が悪化するのは懸念するのは当然だ。それを「要請」と言う形で命令・強制するには
「運転再開の確約」ぐらいは政府から出していたのではないか。これまでの民主党
場当たり的な対応を見ていれば容易に想像出来る。当の海江田氏は沈黙を守っている
ようだが、いずれにしてもどちらかが嘘をついている。それだけは明らかだ。