民主党小沢一郎元代表は31日昼、自らが会長を務める勉強会であいさつし、消費
増税法案に「現段階では賛成できない」と明言した30日の野田佳彦首相との会談に
ついて、「国民の理解と支持は我々にあると確信している」と語り、譲歩する考えの
ないことを強調した。元代表は「税負担の前にやるべきことがあるというのが国民の
大方の胸の内ではないか」と行政改革などを優先すべきだと主張。再会談については
「また話し合うかは分からないが、代表(首相)から呼ばれればいつでも結構だ」と
語った。勉強会には衆参両院の議員約100人が出席した。

 

野田首相は再会談をするつもりが無く、小沢氏との会談はもはやセレモニーに過ぎな
かったのではなかろうか。消費増税法案の採決前に小沢氏との再会談を行う方向で検
討している、との報道もあるようだが、逆に野田首相が会談の主導権を握っているか
のような雰囲気すらある。そんな雰囲気を察したのか、小沢氏は「国民の理解と支持
は我々にあると確信している」と世論に訴える作戦に転じている。その作戦がうまく
いくとも思えないが、自分についてくる議員を説得するにはそれしかないのだろう。
野党との連携に傾斜する野田首相を小沢氏が引き止めるだけの材料もなく、民主党
ガタガタと音を立てて崩れ始めている。