野田佳彦首相は1日、首相官邸民主党輿石東幹事長と会談し、消費増税法案の今
国会成立へ向け21日の会期末までに衆院で採決するよう指示し、法案に反対する小
沢一郎民主党元代表と再会談する方向で調整することで一致した。これを受け、輿石
氏は自民党石原伸晃幹事長に電話で協議入りを申し入れた。首相と元代表の再会談
は1回目の5月30日と同じく党本部で、輿石氏も同席して3日に行われる見通しだ。

 

会期末が近付く中、消費増税法案は本当に採決に持ち込めるのだろうか。野党との連
携に傾斜する野田政権を警戒してか、小沢氏と輿石氏が連携して野田首相を説得する
つもりか。とにかく解散だけは阻止したい小沢氏だが、法案に反対している以上は、
今さら賛成に転じるなど出来ず、採決で欠席するくらいしか抵抗の手段は残されてい
ないだろう。会談するしないで自分のペースに引きずり込みたかった小沢氏にとって、
いつの間にか追い込まれている。小沢氏は復権を果たすどころか、自分の立場を守る
ことすら危うくなっているのではなかろうか。