野田首相は3日、消費税率引き上げ関連法案に反対する民主党小沢一郎元代表と、
党本部で約1時間10分会談した。首相が小沢氏と会談するのは5月30日以来2
回目。会談は午前11時前に始まり、輿石幹事長も同席した。小沢氏は会談終了後、
記者団に「前回と同じような平行線になった」と述べた。小沢氏は記者団から、消
費税引き上げ関連法案の採決時の対応を尋ねられ、「今、賛成できないということ
は反対ということだ」と述べた。ただ、民主党とたもとを分かつのかとの質問に対
しては、「そんなことは考えていない」と語った。

 

現段階で消費税増税に賛成できないというが、今、採決された場合に法案に反対票
を投じるか、との記者の質問に対して「同じことでしょ。今、あなたが最初に言っ
たことと同じでしょ、っつうの。賛成できね、っつうのは反対だってことでしょ」
と消費増税法案に反対する姿勢は変わらないことを示した。これではいくら会談を
重ねたところで、お互いに歩み寄るとは思えないのだが、果たしてどのように終わ
らせるつもりなのだろうか。野田首相は小沢氏を説得するつもりなどなく、単にア
リバイ作りとして会談しただけなら、小沢切りは現実のものとなる。それこそ小沢
氏が一番恐れていることではなかろうか。