税と社会保障の一体改革関連法案の修正協議をめぐり、野田佳彦首相は自民党が受け
入れを要求している同党の「社会保障制度改革基本法案」の修正協議を始め、自民党
との共同提案を目指すよう、民主党前原誠司政調会長に指示した。政府・民主党
13日、三役会議を国会内で開き、同法案の修正協議入りを了承した。自民党は同法
案受け入れを合意の条件としており、15日までの修正合意を目指す首相が同法案を
基本とすることで譲歩した。

 

野田首相は「(自民党の対案の)社会保障制度改革基本法案を真摯に受け止め、われ
われの考え方をしっかりと打ち返し、より良いものにする努力をしてほしい」と指示
したわけだが、それでは自民党の案を丸飲みすると言っているに等しいだろう。民主
党は3年前の衆院選で掲げたマニフェストについて、いったいどう考えているのか。
これでは反増税派に反発の材料を提供するだけではないか。自民党との共同提案とな
れば反増税派が反対に回っても、公明党を加えれば衆院参院で成立出来ると踏んだ
のだろうか。いよいよ大詰めとなってきたようだ。