民主党小沢一郎元代表は28日、輿石東幹事長と国会内で2度にわたり会談した。
この後、小沢氏は衆院議員会館で記者団に、輿石氏に対し「参院でも消費増税法案
を強行的に採決するとなると、民主党の枠を超えて、国民に訴えていかなければな
らない」と伝えたことを明らかにした。同法案の参院採決まで離党するかどうかの
判断を先送りする考えを示したものだ。

 

小沢系45人が新党を作れば、年約10億円の政党交付金が見込めるわけだが、そ
の交付は来年4月からで、仮に野田首相解散総選挙の道を選べば、小沢新党はか
なり苦しい選挙戦となるだろう。小沢氏が私財を投げ打つとも思えず、そう考える
とスポンサーでもいない限り、容易に新党結成の道を選ばないだろう。反対票を投
じても執行部が軽い処分で済ますようでは、賛成票を投じた議員は反発し、野田首
相は求心力を失う。参院での採決まで野田政権はもつのだろうか。