■

消費税率引き上げを柱とする社会保障・税一体改革関連法案の衆院採決で反対し、民
主党を除籍された小沢一郎元代表らは１１日、東京・永田町の憲政記念館で新党「国
民の生活が第一」の結党大会を開いた。民主党に所属していた国会議員４９人（衆院
３７人、参院１２人）が参加し、小沢氏が代表に就いた。次期衆院選をにらみ「反増
税」と「脱原発」を掲げ、「第３極」勢力の結集を目指す方針だ。新党は衆院で公明
党を上回る第３党となり、野田首相は厳しい政権運営を迫られる。

新党「国民の生活が第一」は語呂も悪く、何とも言いにくい政党名だが、その名の通
り「国民の生活が第一」の政党となれるかは微妙なところである。先の衆院選で当選
した一年生議員が大半を占め、実態は選挙互助会のようなものではないか。小沢氏が
狙っていた「オリーブの木」構想も、大阪維新の会幹事長の松井大阪府知事は「（可
能性は）ゼロ。（小沢氏が掲げる）２００９年衆院選の民主党政権公約と、我々の政
策は違う。（新党結成を）外から見ているだけだ」と切って捨てており、中途半端な
形でスタートしそうだ。次期衆院選で民主党は惨敗するだろうが、この新党が一気に
議席を伸ばすわけでもない。むしろ、同じ穴のむじなとして惨敗するのではないか。