野田首相は12日午前の衆院予算委員会で、消費税率引き上げを柱とする社会保障
税一体改革を、次の衆院選民主党政権公約に盛り込むとした上で、「マニフェス
トを順守するかが公認の基準になる。賛同できないのであれば、基準から外れると思
う」と述べ、一体改革に反対する議員を公認しない考えを示した。一体改革関連法案
衆院採決で造反し、民主党にとどまった鳩山元首相らをけん制した発言だ。

 

野田首相衆院予算委員会で一体改革に反対する議員は公認しない、と発言したわけ
だが、その後の民主党両院議員総会では「マニフェストの原則論に沿って答弁をした
が、誤解を生むような状況になった」と釈明している。あからさまに野田政権を批判
する鳩山氏らを屈服させるには選挙の公認権をふりかざすことだろう。小沢氏の新党
に今さら合流も出来ず、結局は民主党で飼い殺しになる。鳩山氏らがそうならないた
めには、再び造反する機会の到来を待つのみだ。野田首相の牽制がどれだけの効果を
生むか、この週末の動きに注目したい。