野田佳彦首相は25日午前の参院社会保障・税一体改革特別委員会で、一体改革関連
法案の採決について「決して先送りしようという考えはない」と強調した。自民党
山谷えり子氏への答弁。首相は、採決時期に関し「参院の審議の煮詰まり具合によっ
て(特別委の)理事間で日程は決めるものだ」とした上で、民主党城島光力国対委
員長が採決先送りを模索しているとの指摘には「(城島氏に)特に指示したことはな
い。環境が整えば採決ということだと思う」と語った。

 

野田首相の決意が本物なら一体改革関連法案は今国会中に成立させねばならないはず
だが、衆院解散を先送りにしようとする勢力が党内で跋扈しているようだ。だが、民
主党の支持率は低迷し、例え解散を先送りにしようが惨敗は必至である。民主党自体
が若い政党だけに、政権交代の風で当選した一年生議員も多く、彼らが二期目を迎え
られるかは非常に厳しいだろう。本来なら当選すら覚束なかったはずの議員も、追い
風を味方につけて、思わず当選してしまった。そういう意味では小泉チルドレンと同
じ運命を辿ることになるのは、皮肉なものである。