森本敏防衛相は3日、アメリカの首都・ワシントンで、沖縄・普天間基地に配備され
る予定の新型輸送機「MV22オスプレイ」に試乗した。森本防衛相は試乗の後、記
者団に対して「飛行が安定していて、大変快適だった」と強調した。森本防衛相は、
パネッタ国防長官と会談した後、スーツ姿のままオスプレイに乗り込んだ。国防総省
から離陸し、しばらくワシントンの上空を飛行した。ワシントンは比較的、低い建物
が多いが、オスプレイは建物のすぐ上を飛んでいた。この低空飛行は、オスプレイ
安全性をアピールする狙いとみられる。

 

森本防衛相は「(オスプレイに)初めて乗ったが、普通のヘリより横ブレせず、安定
して飛行できるということは説明できると思います」とオスプレイの安全性を強調し
たわけだが、沖縄への配備までにはそれなりに課題は残されている。もともとオスプ
レイ配備は日米安保条約で定める事前協議の対象でなく、我が国の許可は必要ではな
いが、墜落事故が相次いでいると報じられたため、沖縄県が反発を強めている。米国
としては予定通りに配備する構えは崩しておらず、その間に立たされた政府は苦しい
立場となっているのだ。民間人として初の防衛相である森本氏には、少々荷が重いよ
うに思うが、野田首相がきちんとサポートすべきであろう。