自民党の谷垣総裁は3日午前、出身派閥である古賀派会長の古賀誠元幹事長と会談し、
再選を目指す総裁選での支持を要請した。これに対し、古賀氏は「私は今回、若い人
を支持したい」と述べ、支持しない考えを伝えた。谷垣氏の総裁再選は厳しさを増し
ている。会談は国会内で約20分間行われた。谷垣氏は「総裁になった時、自民党
もう一回国民の信頼を得られるようにしたいと言った。最後の詰めは私自身の責任で
やらなければいけない。ご協力いただければありがたい」と述べた。

 

この3年間、野党自民党の総裁として民主党と対峙してきた谷垣総裁。ここにきて再
選に黄信号が灯ったのは、その詰めの甘さが災いしたと言うことだろう。谷垣総裁は
就任後、党三役を一気に若返らせたことで、長老議員の反発を買い、それが未だに尾
を引いており、さらに解散の時期を明確に出来なかったことで、結果を出せなかった
と判断されてしまった。自身の出身派閥である古賀派は党内第2派閥で衆参両院で3
2人の勢力を擁しており、その古賀派の古賀氏に「支持しない」と明言されてしまっ
たのは非常に痛い。古賀氏は「来たるべき総裁は選挙を迎える。思い切って若い人に
自民党再建の期待を持ちたい」と世代交代をすべきと語った。党三役の世代交代を実
現した谷垣総裁にとって、皮肉そのものではないか。