地域政党大阪維新の会が8日、国政進出を宣言した。維新の全体会議で「国の根っ
こを変える」と言い切った橋下氏は、近く新党「日本維新の会」を結成し、次期衆院
選で全国に候補者を擁立する方針を明言。国民の現状への不満を背に勢いを増す維新
に対し、関係が近い衆院議員たちは合流の機をうかがい、対立陣営は「風に吹き飛ば
されまい」と選挙準備に懸命だ。

 

橋下氏は自らの国政進出を改めて否定しているわけだが、大阪府知事選、大阪市長
にしてもギリギリまで出馬を明らかにしなかった前例がある。むろん、大阪を変える
と言って知事や市長になった以上、その責任をきちんと果たして欲しいものがあるが、
維新の会は次期衆院選で決して少なくない議席を獲得することが予想され、その代表
が大阪にいると言うのは都合が悪いのではなかろうか。両立は可能と橋下氏は言うも
のの、市政と国政を同時に行うのはいささか無理がある。その辺の足元についての懸
念もきちんと整理して欲しいものだ。