野田佳彦首相は21日の民主党代表選で再選されたことを受け、態勢立て直しのため
内閣改造・党執行部人事に着手した。首相は再選後の記者会見で、衆院議員の任期
満了が来年8月に迫っていることを念頭に、「衆参の選挙がそう遠くない将来ある。
選挙対策に力を入れたい」と述べ、参院議員から起用している輿石東幹事長の交代を
示唆した。首相は「この1年間、輿石氏とペアを組み、懸命に助けていただき党運営
に当たってきた」と指摘。21日夜には首相公邸に輿石氏を呼び、新たな布陣につい
て協議に入った。国連総会に出発する24日夕までに執行部人事を固める意向。

 

もともと輿石氏を幹事長に起用したのは党内融和を狙ってのことだったが、消費増税
法案を巡って小沢系の議員は離党し新党を結成、法案に反対しながら離党せず党内に
残留した議員もおり、こう言った議員は離党予備軍と見なしてよいだろう。党の分裂
を避けられなかった責任を取る形での交代でもある。むろん、誰がやっても党の分裂
を避けるのは難しかっただろうが、何にしても新たな執行部人事がやるべきことは選
挙対策だ。このまま戦えば民主党の大半は討ち死にであり、少しでも党勢を回復する
ためには誰を選ぶべきか。野田首相は頭を抱えているのではないか。岡田副総理なの
か、前原政調会長なのか、はたまた仙谷政調会長代行か。