民主党の杉本和巳衆院議員が離党の意向を固めたことが4日分かった。杉本氏が離党
すれば、民主党衆院過半数割れまであと5人、国民新党と合わせた与党過半数割れ
まであと8人となる。野田佳彦首相は9月の党代表選で再選後、輿石東幹事長を留任
させるなど党内融和に配慮した内閣改造・党人事を行ったが、それでも離党の動きが
止まらず、「雪崩にならなければいいが」との声も出ている。

 

杉本氏は「反主流派の起用がなく評価できない。野田政権は挙党態勢になっていない」
野田首相を批判していたらしいが、単に当選1回の新人議員だけに次の選挙を見据
えた動きではないか。みんなの党へ移籍するのが濃厚で、これで与党の過半数割れ
目前に迫ってきている。消費増税法案に反対したものの、離党はしなかった議員がそ
れなりの数がいるため、これらの離党予備軍が集団で動けば民主党は瓦解するだろう。
もはやどこに大義があるのか分からない状況だが、少なくとも野田政権にとっては、
終幕のカウントダウンが始まっている。