政府は23日午後の持ち回り閣議で、田中慶秋氏の法相辞任を認めるとともに、法相
臨時代理に小平忠正国家公安委員長を充てることを決めた。野田佳彦首相は首相官邸
で記者団の質問に応じ、後任の法相人事について「早急に決める」と述べ、人選を急
ぐ考えを示した。臨時国会召集を29日に控え答弁準備などを考慮して一両日中にも
決める方針。「内閣機能強化」を掲げた改造からわずか3週間で主要閣僚が辞任に追
い込まれたことは野田政権に大きな打撃となっている。

 

辞任した田中慶秋氏の後任の法相は9人目で、さらに田中氏が兼務していた拉致問題
担当相の後任も8人目となる。民主党政権が誕生して3年だと言うのに、ここまで目
まぐるしく法相が変わるのは異常と言うしかないだろう。野田首相任命責任を問う
前に、ここまで閣僚が変わってしまうのは民主党ゆえの理由ではないか。政府・民主
党内では閣僚経験者で答弁も安定したベテランの起用を求める意見が強いようだが、
もはや野田政権にとっては何の意味も無い。こう言う行き当たりばったりの対応がロ
クな結果とならないことに気付いて欲しいものだ。