辞任した田中慶秋前法相の後任に再起用された滝実法相は24日午後、皇居での認証式を
経て正式に就任した。田中氏が務めていた拉致問題相は、藤村官房長官が兼務する。滝氏
は同日夜、法務省で記者会見し、「今までの(法務行政での)経験を総動員して役に立て
るのではないかということで受けさせてもらった。心を引き締めて(職務に)当たってい
かなければならない」と抱負を語った。

 

滝氏は今年6月の野田再改造内閣で初入閣し、今年10月1日の第3次改造内閣発足まで
の約4か月間、法相を務めていた。再び入閣して田中氏の後任を担う、何とも珍妙な人事
ではないか。ここで滝氏を起用するのなら、いったい何のために内閣改造時に退任させた
のか分からないだろう。臨時国会が開かれる前に閣僚が交代する異常事態をどう考えてい
るのか。野田首相任命責任が問われることも無く、なし崩し的に野田政権が続くことは
決して容認してはならない。