衆院選に向け、滋賀県嘉田由紀子知事が脱原発を旗印にした新党を結成する意向を
固め、27日午後の記者会見で正式表明することが26日、分かった。知事職のまま
代表に就く見通し。嘉田氏は同日、記者団に対し「日がないので、早急に関係者と調
整している」と述べ脱原発で理念が一致する「国民の生活が第一」や「減税日本・反
TPP・脱原発を実現する党」などと合流に向けた協議を行っていることを示唆した。

 

嘉田氏は、隣県に多くの原発を抱える知事として東京電力福島第1原発事故以降「原
発政策を議論してほしいと切に願っていた」と主張しているようだ。ここにきて地方
自治体の首長が脱原発を旗印に第三極の糾合に動き出すとは、誰が予想しただろうか。
しかし気になるのは「脱原発」だけを掲げられても、それは政党の役割を果たしてい
るとは言い難い。これでは「郵政民営化」に賛成か、反対かで衆院選を戦った小泉政
権と大して変わらないだろう。シングルイシュー選挙で我が国の未来を決められては
たまったものではない。