田中真紀子文部科学相自民党長島忠美氏との激しい前職対決が注目される新潟
5区。8日は、野田佳彦首相が応援のため現地入りし、吹雪のJR長岡駅前で必死
で支援を訴えた。対する長島氏は真紀子氏が党の方針に反して環太平洋連携協定参
加に反対の姿勢を示している点を「政策の不一致」と猛批判。「真紀子さんはあき
られた毒舌タレントみたいなもの」という日本維新の会米山隆一氏も猛追している。

 

父である故・田中角栄元首相が築き上げた田中ブランドの恩恵を最大限に受けてき
た真紀子氏にとって、これまでの選挙戦など何も心配せずとも当選は確約されたよ
うなものであっただろう。自民党を離れて民主党入りしても、それは変わらないは
ずだったが、民主党への逆風をまともに受けた真紀子氏に余裕はどこにもない。小
選挙区で落選するような事態になれば、田中ブランドは大きく毀損する。それだけ
に最低限は勝利することを目標にしているのだろうが、もはや勝利さえ覚束ない。
今のまま推移すれば民主党の低迷を象徴する選挙区となりそうだ。