16日投開票の衆院選を前に、時事通信社は全国の有権者を対象に電話世論調査
実施し、支社局の取材を加味して情勢を探った。自民党小選挙区比例代表とも
に優位に立っており、単独で過半数の241議席を超え、絶対安定多数も上回る勢
い。民主党は公示前勢力から激減し、100議席を割り込む見通しだ。日本未来の
党や日本維新の会など「第三極」陣営は広がりを欠いている。

 

小選挙区制のメリットを最大限に享受するのが、今回は自民党だったと言うことだ
ろう。地滑り的な大勝をもたらすために作られたのが小選挙区制であり、民主党
凋落した今となっては第三極と呼ばれる政党に票は流れず、死票の山を作るだけで
ある。自民党がどれだけ勢力を伸ばすか、それ次第では公明党と連立を組むことで
再び3分の2の議席を押さえることも可能になるだろう。第三極と呼ばれる政党が
乱立したことで票が散り、結果的に既成政党を利する結果となったのは皮肉である。