安倍晋三首相は11日午後、日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長、幹事長の松井
一郎大阪府知事大阪市内で会談した。首相就任後、両氏と会談するのは初めて。首
相は会談の冒頭で「東京と大阪は日本の成長のエンジンだ」と述べ、経済成長を促す
ため規制緩和に取り組む考えを示した。関西の経済情勢について意見交換したほか、
首相は2012年度補正予算案の早期成立への協力を要請。会談後、松井氏は記者団
に「野党的発想で何でも反対することはしない」と述べ、協力する考えを示唆した。

 

もともと安倍首相と橋下氏は連携の可能性が示唆されていたが、先の衆院選で維新の
会が一定の議席を獲得したことで、それは現実のものになろうとしている。代表の石
原氏では無く、敢えて大阪の橋下氏を訪問する、これは気になるところである。確か
に、石原氏は代表には就いているものの、序列で言えば大阪の橋下氏が上、と言うこ
とになるのだろう。安倍首相が見据えているのは、今夏の参院選であり、そして憲法
改正である。それ故に考えの近い、橋下氏を引き込んでおくことは政権を安定させる
重要な要素であろう。