安倍晋三首相は20日、就任後初の訪米を前に朝日新聞の単独インタビューに応じた。
環太平洋経済連携協定について「国内総生産3位の日本が入るかどうかで重要性が変
わる。聖域があるはずだから、それを確認したい」と述べ、交渉参加に意欲を示した。
首相は「帰国後、あまり時間をかけずに判断したい」と語り、オバマ米大統領との会
談後、政治決断する意向を明らかにした。首相は21日午後に出発し、22日昼(日
本時間23日未明)にワシントンで首脳会談に臨む。

 

日米関係は民主党政権、とりわけ鳩山政権によって大きく損なわれたわけだが、一度
損なわれた関係を修復するには、相当なエネルギーが必要である。その「おみやげ」
としてTPPの交渉参加を安倍首相が提示したいところだろうが、自民党は昨年末の
衆院選公約でTPPについて「聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉参加に反対」
としている。それだけに、簡単には交渉参加などとは口に出来ないだろう。安倍首相
にとって難しい首脳会談となるのではないか。