文部科学省は26日、主に高校2年生が14年春から使う教科書の検定結果を公表し
た。農・工業など専門教科以外の共通教科では132点が合格。10年ぶりに全面改
定した学習指導要領を反映し、ページ数は現行と比べ平均15%増と厚くなり、特に
国語と数学は3割増えた。東日本大震災を取り上げた教科書の割合は48%と、11
年度検定の24%から倍増した。

 

脱「ゆとり教育」のためとは言え、急激な変更は学ぶ側にとっての負担にもなるだろ
う。そもそも「ゆとり教育」の総括はきちんとされたのだろうか。単に教科書を薄く
したから駄目になったのか、それとも、そもそも教える側に問題があったのか。教科
書だけでなく授業内容の質が問われている。思考力や表現力の養成を目指す新学習指
導要領に従い、どの教科書も発表や討論などの「言語活動」を重視しているようだが、
詰め込めば良くなるものでもない。