民主党参院議員の平野達男前復興相は2日夕、盛岡市で記者会見し、同党を離党し、
参院選に無所属で出馬する意向を表明した。民主党は同日、常任幹事会で対応を協
議し、海江田万里代表と細野豪志幹事長に判断を一任。除籍処分とする方針を決定
した。平野氏は同日午前、秘書を通じて離党届を提出したが、党側は受理を見送っ
た。馬淵澄夫幹事長代理は受理を見送った理由について同日、記者団に「与党政権
時代に重要閣僚を務めており、選挙を理由に離党届を提出するというのは大変重い。
我が党に及ぼす影響は大きい」と述べた。

 

民主党が懸念するのは離党ドミノであろう。平野氏のように閣僚を務めた議員まで
離党するのだから、と言う点から離党のハードルが下がってしまい、かえって離党
しやすい環境が出来てしまったのではないか。今回、除籍と言う重い処分をしても
平野氏にとっては何の打撃も無い。それだけ民主党の看板が軽いものとなっている
ことの証左であり、その看板を背負って戦う方がリスクになることでもある。沈没
しつつある船から脱出しようとする予備軍は数多く控えている。そう言った現実を
そろそろ認めるべき時ではなかろうか。