安倍晋三首相は6日午前、東日本大震災で被災した岩手県宮古市を訪問した。津波
被害の大きかった田老地区で復旧工事が始まっている防潮堤を視察。山本正徳市長
から防災集団移転促進事業の進ちょく状況などについて説明を受け、「住宅の再建
や、復興まちづくりが進んでいくように全力を尽くしていきたい」と述べた。

 

東日本大震災から2年、復興が思わぬように進まないことで、被災地からは不満の
声が出始めている。この国のかたちを変えてしまうような、甚大なる被害があった
のは事実であり、壊滅した街をどう再建していくか、それは被災地ごとに考え方が
あるだろう。ゆえに統一した復興計画を政府が用意するわけにもいかず、個々の要
望をヒアリングしているうちに、時間だけが経ってしまった。復興のための資金を
如何に投じようとも、計画が進捗しないのでは難しいだろう。