安倍首相は12日午前、防衛省幹部や自衛隊の指揮官が一堂に会する自衛隊高級幹部
会同で、「我が国の主権に対する相次ぐ挑発、我が国を取り巻く安全保障環境が厳し
さを増す現実から目を背けることはできない」と訓示した。沖縄県尖閣諸島周辺で
の中国による挑発行為や、北朝鮮の核・ミサイル開発などが念頭にあるとみられ、尖
閣諸島を含む南西地域の防衛体制強化に取り組む考えも強調した。首相は国家安全保
障会議を創設し、官邸における外交・安全保障政策の司令塔機能を強化すると述べた。

 

我が国は北はロシアとの北方領土、西は韓国との竹島、そして南は中国との尖閣諸島
と言ったように、国境を明らかに侵されている状態にある。北方領土竹島は実効支
配されており、さらに尖閣諸島は中国が核心的利益と一方的に位置付け、日々挑発行
為を繰り返している。こう言った状態を打開するには、外交だけでは限界がある。外
交との両輪である安全保障の面も強化しておくべきだろう。中国のこれまでの出方か
らして一歩引けば、さらに一歩突っ込んでくる。注意が必要である。