社民党党首選に立候補した石川大我東京都豊島区議と吉田忠智政審会長は5日、東京・
渋谷駅前でそろって街頭演説し、党再建に向けた決意を訴えた。石川氏は「リベラル勢
力が弱くなっている。革新勢力結集の起爆剤になりたい」と強調。自らが同性愛者であ
ることに触れた上で、「弱い立場の人に寄り添った政治をしたい」と語った。吉田氏は
「雇用問題は社民党の看板政策だ。働く皆さんに頼られる党をつくりたい」とアピール。
憲法改正原発、消費増税に反対の立場を強調し、「党首になったら具体的な対案を提
示し、安倍政権に対峙したい」と述べた。

 

社民党がここまで勢力を落としたのは、政党として足元がしっかりしていなかったため
であろう。吉田氏は、これまでの党運営について「福島瑞穂前党首の人気に頼っている
ところがあった」と指摘し、地方議員らの党運営への参画を進める考えを示したようだ
が、福島氏以外に顔になる議員がいなかったことの証左でもある。もはや社民党に投票
する理由は失われており、果たして党の再建に秘策はあるのだろうか。支持基盤を失い、
ジリ貧状態のまま政党要件を失う。そんな姿が近い将来に訪れることを、新しい党首は
認識しているのだろうか。