安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が16日午後の衆院本会議で行われ、
7月の参院選後、初の本格的な国会論戦がスタートした。民主党海江田万里代表が冒
頭質問に立ち、東京電力福島第1原発の汚染水問題への対応や首相が目指す憲法改正
姿勢を追及した。海江田氏は、首相が先月7日の国際オリンピック委員会総会で、汚染
水問題を巡り「状況はコントロールされている」とした発言について、直後に東電の技
術責任者が民主党の現地調査に対し「コントロールされているとは言えない」と明言し
たとして、発言の根拠を追及、全面対決の姿勢を打ち出した。

 

野党としては手ぐすねを引いて臨時国会の召集を待っていたことだろうが、実際のとこ
ろは攻め手が見え見えなため、政府側も対応は十分にしているに違いない。とんでもな
い「爆弾」でも持ち込まないことには、臨時国会でもさしたる見せ場は作れずに終わる
可能性があるのではないか。それだけに最大野党である民主党の実力が問われているは
ずだが、東日本大震災の対応をしたのは民主党であり、汚染水問題は民主党の責任でも
あると言っても過言ではない。誰が見ても福島第1原発をコントロール出来ていないの
は明らかだが、それを民主党が批判をするのは違和感を覚える。