安倍晋三首相は17日、東京・内幸町の日本記者クラブであった新年互礼会
であいさつし、次の東京都知事の資質について「何と言っても2020年東
京五輪がある。この目標に向けて責任を持って事業を進めていくことができ
る人でないといけない」と語った。首相は、オリンピック・パラリンピック
に海外から障害を持った人が訪れることからバリアフリーの推進や高齢者施
設の拡充、待機児童の問題など社会福祉政策が重点課題になるとの認識を示
し、自公両党が支援する舛添要一厚生労働相について「こういう分野に精
通している」と強調した。

 

安倍首相にとって、首都決戦となる都知事選は絶対に落とせない戦いになる
だろう。舛添氏が自民党を離党して新党改革を立ち上げただけに、舛添氏の
支援に難色を示す議員もいたようだが、小泉元首相が脱原発を旗印に細川元
首相を担ぎ上げ、厳しい戦いが予想されるようになると、さすがに党内が割
れていては勝てないと考えたのだろう。むろん、細川氏は過去の人との評価
もあり、小泉元首相が支援しようとも当選は覚束ないとの見方もある。さら
に政治とカネの問題で首相を投げ出した汚点が尾を引き、猪瀬前都知事がい
ったい何故辞任に追い込まれたかを考えれば、政治とカネの問題は切っても
切れないのではなかろうか。