23日告示の東京都知事選で、脱原発の主張が重なる日本弁護士連合会前会
長の宇都宮健児氏と元首相の細川護熙氏に一本化を求めていた市民団体のグ
ループは20日、一本化を断念した。両陣営に協議を求めたが、実現しなか
ったという。このうち代表者ら31人は、細川氏を支持する声明を出した。
このグループは、脱原発をめざす約20の市民団体や個人で発足。昨年12
月28日に脱原発などを掲げて宇都宮氏が立候補を表明した際は、市民団体
の多くが宇都宮氏を支持する方針だった。

 

宇都宮氏は前回の都知事選にも出馬しており、約97万票を得ていた。猪瀬
前知事が約434万票と言う歴代最多得票で当選したため、影は薄かったわ
けだが、得票数だけで言えば無視出来る数字ではない。それだけに脱原発
目指す勢力にとっては、細川・宇都宮両氏が出馬すれば、票が割れてしまう
と焦ったのだろう。だが、知名度や元首相と言う肩書きに魅力を憶えたのか、
細川氏への一本化に動いてしまい、宇都宮氏がそれに反発し、一本化どころ
ではなくなってしまった。それもそうだろう。肩書きで判断するような勢力
なら、まともな支援など期待できないのだから。