9日投開票の東京都知事選について、16人の候補者の中で、元厚生労働相
舛添要一氏がリードしている。前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏と、元首
相の細川護熙氏が横一線で追い、元航空幕僚長田母神俊雄氏がこれに続く展
開となっている。ただ、有権者の2割以上は投票先を決めておらず、情勢は流
動的な面もある。都知事選の争点で重視する課題を複数回答で聞いたところ、
「医療や福祉政策」を選んだ人が84%で最多。

 

細川氏後出しジャンケン、さらに小泉氏の支援を取り付けたと大々的に発表
することで、一気に支持を拡大することを見込んでいたはずだが、支持が拡大
するどころか、宇都宮氏と並んでの選挙戦となっている。脱原発を旗印にした
は良いが、このまま惨敗を喫したとあっては、日本未来の党と同じ運命ではな
いか。細川陣営の読みが外れたのは、シングルイシューで選挙をすることの愚
かさを有権者が学習したからではなかろうか。有権者を馬鹿にしたような戦略
が支持されるわけがないのだ。