日本維新の会石原慎太郎共同代表は19日の両院議員懇談会で、結いの党と
夏までに合流する方針について、「一緒になることは反対だ」と表明した。維
新は4月26日の執行役員会で合流方針を決めているが、石原氏と、合流に積
極的な橋下徹共同代表ら大阪系との対立が改めて浮き彫りになった形だ。懇談
会では、結いとの政策合意案に石原氏の意向で「自主憲法の制定」が盛り込ま
れたことについて、橋下氏に近い議員から「自主憲法にこだわるべきでない」
と、結いとの交渉では取り下げるよう求める意見が出た。

 

もともと石原氏は結いの党との合流に反対と明確に語っており、今さら驚くべ
きことではないだろう。合流に積極的な議員との考えに差があるのなら、石原
氏を共同代表から引き摺り下ろすか、多数決で押し切る以外にない。ここまで
旧太陽の党系と大阪系の対立が続くのなら、どこかの時点で分党もやむを得な
いのではないか。仮に結いの党との合流が成立したとしても、支持率が上がる
どころか、寄せ集め政党として舵取りが難しくなるのは間違いない。その時に
トップの立つのが誰かにもよるが、維新の会の未来は明るくはない。