民主党海江田万里代表は19日の記者会見で、集団的自衛権の行使につい
て「容認できない」との立場を重ねて強調した。ただ、行使そのものを容認
する余地を残した「行使一般は容認できない」との3月の党見解も踏襲する
考えを表明し、答えは二転三転した。3月の党見解は、全議員が参加できる
憲法総合調査会・安全保障総合調査会の議論や、「次の内閣」の手続きを
経て、まとめた。その後、党内の「分かりにくい」との意見を受け、「現時
点では容認しない」と見解を変更。さらに「容認しない」と踏み込んだ。

 

海江田氏は記者会見で「(見解は)修正していない。政治というのはいろい
ろな情勢の変化もある」と述べたようだ。いったい何が言いたいのだろうか。
こうした姿勢が民主党への支持を失わせているのであり、容認しないのなら
容認しないとはっきりと打ち出せば良いのだ。それで行使容認派が出ていく
のは仕方ないのではないか。無理に繫ぎ止めていくことで、ゴタゴタが常に
つきまとうのは民主党にとって致命傷であろう。海江田氏が本当に民主党
立て直したいのなら、まずは党内を整理することだ。