自民党石破茂幹事長が、9月上旬の内閣改造と党役員人事をめぐり、安倍
晋三首相から受けていた安全保障法制担当相への就任要請を固辞する意向を
周囲に示していることが23日、分かった。首相は週明けにも石破氏と会談
し、幹事長交代と安保相就任を重ねて要請する見通しで、石破氏は自らの考
えを伝える。石破氏は安全保障法制をめぐる首相との考え方の違いから「自
分が就任することで国会答弁などで首相の足を引っ張ってはいけない」と周
囲に語った。

 

ポスト安倍の最右翼である石破氏を閣内に取り込むことで、その影響下に置
こうとしているのだろうが、安倍首相の思った通りには進みそうにない。だ
が、石破氏も「首相からきちんと話を聞いてからだ」とも漏らしており、ま
だ流動的な面もあるようだ。集団的自衛権の行使容認を閣議決定したとは言
え、そこに法律と言う肉付けをしないことには、何の意味がない。その先頭
に立つであろう安保担当相は、野党の総攻撃を受けるのは間違いなく、安保
の専門家である石破氏が首相の盾となるのか、注目が集まる。