沖縄知事選で当選が確実となった翁長雄志氏は16日夜、米軍普天間飛行場移設問題に
ついて、那覇市内で記者団に「(辺野古埋め立て承認の)取り消し、撤回に向けて断固
とした気持ちでやっていく」と述べた。「昨年12月の知事の行政行為(埋め立て承認)
と民意は違うということを内外、日本政府や米国政府、場合によっては国連に届けたい」
とも語った。 

 

下馬評通りの結果に終わった沖縄県知事選。果たして翁長氏は普天間基地の移設問題に
どのように取り組むのだろうか。辺野古の埋め立て承認の取り消し、撤回について断固
とした気持ちでやっていく、との決意表明に留まっており、本気で取り組むようで、取
り組まなそうな雰囲気である。そもそも、県が埋め立てを拒否できるのは、審査で書類
の不備や環境保護など工法上の問題点が見つかった場合のみで、すでに仲井眞氏が埋め
立て自体を承認している。この段階でどのように取り消して、撤回に持ち込もうと言う
のであろうか。選挙戦でそれが明確に語られたわけではなく、禍根を残しそうだ。