維新の党の橋下徹共同代表と松井一郎幹事長が衆院選出馬を断念したことで、維新は
勢いをそがれ野党再編は遠のきそうだ。維新が再編志向なのに対し、民主党執行部は
党の再建を優先しているためだ。橋下氏の影響力低下も避けられそうになく、「果た
し状」を突きつけられていた公明党は胸をなで下ろした。「なんだ結局、出ないのか
…」。再編志向の民主党中堅はこう語り、肩を落とした。

 

橋下氏は「知事は悩んでいたが僕は悩んでいない。今回は衆院選に出馬せず、(来春
の)統一地方選を戦おうという結論になった」と不出馬を宣言したわけだが、これで
橋下氏が維新の党の先陣を切ることはなくなり、勢いを回復するチャンスを失った。
大阪都構想の実現が遠のいた中、それでも大阪市政、府政を担っていくのが彼らの責
任であろう。しかし、統一地方選での維新の党の苦戦は避けられず、自縄自縛に陥っ
ているのが、今の橋下氏ではなかろうか。