維新の党の江田憲司代表は15日の記者会見で、昨年の衆院解散前に民主党との合流
に向け「関西の切り離し」を検討していたとされることについて「維新から関西の切
り離しや分党を申し入れたというのは、まったくの事実無根だ」と否定した。関西の
切り離しは民主党細野豪志元幹事長が言及した。細野氏らは、民主や維新などによ
衆院選比例代表の野党統一名簿作りを民主党執行部に提言したが、江田氏は「統一
名簿を維新で検討した事実はない」と強調した。

 

江田氏は「いろいろな方々からいろいろな議論が出ていたのは事実だ」とも述べてお
り、微妙に含みを残している。それだけに、関西切り離しが案としてあったのは間違
いないだろう。そもそも結いの党の出身者である江田氏が、本来なら維新の党の進路
を好き勝手に決めるのは筋が通らない。野党再編に向けて動いていたからこそ、みん
なの党を飛び出さざるを得なくなり、小政党では生き残れないために維新の会との合
流を選んだに過ぎない。その辺の経緯を考えれば、江田氏には慎重に行動すべきでは
ないか。また、分党に追い込まれる可能性さえあるのだ。