民主党は26日、政治資金問題で辞任した西川公也農林水産相に続き、下村博文
文部科学相に焦点を当てて「政治とカネ」の問題を追及した。同党は3月1日の党
大会で昨年の衆院選敗北の一因を「批判ばかり」と自己総括する報告を行うが、明
確な対立軸を描き切れていないこともあり、当面は安倍晋三政権のスキャンダル追
及を強める構えだ。

 

攻め手がない以上、スキャンダルで追及するのは上策かもしれない。だが、民主党
大会では「具体的な対案に乏しい批判ばかり」とする衆院選総括を発表するのだか
ら、スキャンダルで攻め続けるのは矛盾そのものではないか。対案を出そうにも、
もともと党内が一枚岩ではないので、無理があるのだろう。安倍政権の敵失を党勢
拡大に向けたチャンスと見るか、反省を活かす好機とするか。今、民主党が試され
ているのだ。