自民党二階派と石原派の間で合流構想が浮上している。二階派を率いる二階総務会
長が5月下旬に予定している訪中に、石原派領袖の石原伸晃・前環境相が参加するこ
とになり、「合流に向けて話し合うのではないか」との臆測も出ている。石原派は、
昨年9月の内閣改造で石原氏が環境相を外れて以来、閣僚も党三役もいなくなった。
派内には、次の内閣改造・党役員人事に向け、「合流すれば、押しの強い二階氏の力
で入閣への道が開ける」との期待感が出ている。

 

石原派は弱小派閥だけに閣僚も党三役もいないのは、仕方がないところだろう。石原
派の最高顧問である山崎拓・元自民党副総裁が、合流論を主導しているようだが、時
代遅れも甚だしい。すでに引退して久しい山崎氏にどの程度の力があるのか。むしろ、
二階派に飲み込まれるのがオチである。それでも数の力を頼みたいのなら好きにすれ
ば良い。野党時代、谷垣氏を支えると言いながら寝首をかこうとした石原氏を、誰が
担ぐと言うのであろうか。極めて疑問である。