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岸田文雄外相は８日の記者会見で、９月の自民党総裁選への出馬について、「状況に
よっては総裁選が行われることは認識しているが、周辺で具体的な動きは存在してい
ない。私自身も何も考えていない」と明言を避けた。谷垣禎一幹事長や二階俊博総務
会長らが、すでに安倍晋三首相の無投票再選支持を打ち出しているが、岸田派（宏池
会）の会長として慎重な姿勢を示した。閣僚として首相の再選を支持するかどうかに
ついても「これから良く考える」と述べるに止めた。

保守本流を謳い文句にしてきた宏池会だが、久しく総理を輩出していない派閥となっ
ているのではないか。それだけ清和会の勢いがあると言うことでもあろうが、やはり
加藤の乱で分裂したのが致命的だったのだろう。中途半端な乱で終わっただけに頼り
ない、決断力がないイメージが付いてしまった。安倍政権が安定政権を築く中で、敢
えて総裁選に出馬しても勝つのは難しい。無投票で終わるのが自民党にとって一番望
ましいだろうが、顔を売るために出馬する議員がいないとも限らない。今から、そう
言った動きを封じるためにも宏池会のような大派閥の動きは重要であろう。