「安倍政権の応援団が後ろから鉄砲を撃っている状態と言われても、仕方がない」自
民党の若手議員らが立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」の代表を務める木原稔衆院
議員は26日、記者団にこう漏らして肩を落とした。懇話会初会合に講師として招い
た作家の百田尚樹氏の発言などを野党が問題視し、この日は衆院平和安全法制特別委
員会が紛糾。木原氏は、身内の自民党議員からも抗議を受けるはめになった。

 

文化芸術懇話会のメンバーには安倍首相に近い議員も多く、9月の総裁選を前に無投
票再選の機運を高める「首相の応援団」と位置づけられているようだ。その応援団が
安倍首相の足を引っ張る存在になるとは、思いもよらなかっただろう。衆院平和安全
法制特別委員会にまで問題が波及し、与党は防戦一方となっている。国会の会期を大
幅に延長したとは言え、審議に使える時間は減っていくばかりだ。敵に塩を送るよう
な真似はすべきではない。