民主党は18日、安全保障関連法案の衆院通過に抗議し、廃案に向けてアピールする
「全国行脚」を始めた。20日までの3連休を利用し、岡田代表や枝野幹事長、長妻
昭、蓮舫両代表代行ら党幹部が手分けして全国11か所で街頭演説する。岡田氏は1
8日、仙台市で街頭演説し、「(世論の)7〜8割が法案に反対となれば、さすがに
安倍首相も押し通せない。皆さんも声を上げていただきたい」と訴えた。枝野氏もさ
いたま市でマイクを握り、「新国立競技場を見直すように、国民の声が大きくなった
ら、国会で多数を持っていてもあらがえない」と、「国民の声」の重要性を強調した。

 

新国立競技場の計画を見直すことになったのは、その建設コストを勘案してのことで
ある。国民の声がそのまま影響したわけではない。民主党内には「対案なしに、世論
の不安をあおるだけに終われば、いずれ世論から見限られる」との声もある。この手
のアピールは何ら意味をなさない。そもそも与党に為す術もない民主党こそ、猛省す
べきではないか。目立つためにプラカードを持ち込んだり、そんなところに頭を使わ
ず、与党と法案について徹底的に議論すべきだった。それさえ出来なかった民主党
存在価値を見出すことは出来ない。