週刊誌「週刊文春」で未公開株の購入をめぐりトラブルになっていると報じられた
自民党の武藤貴也衆院議員は19日、同党に離党届を出し、受理された。武藤氏は
安全保障関連法案に反対する団体への発言で批判されたばかり。自民党公明党
約束した「事実関係の調査」は果たさぬまま、法案への悪影響を避けようと早期幕
引きを図った。週刊文春によると、武藤氏は昨年、ソフトウェア会社の未公開株に
ついて「国会議員枠で買える」と持ち掛け、23人から計約4100万円を集めた
が、実際には株は購入されず、6人分の約700万円分が返済されていないという。

 

武藤氏は離党後、週刊誌で被害者と報じられた人物について「(未公開株問題とは
別に)東京地裁に詐欺などを理由として提訴していた」とのコメントを報道各社に
出し、報道内容に反論している。しかし、国会議員として説明責任を果たしている
とは言い難い。自民党もきちんとした調査をせず、さっさと党から追い出してしま
うあたり、極めて無責任としか言いようがない。一強他弱の状況に甘んじて、いい
加減な国会運営をしていては、いずれしっぺ返しを食らうことになる。安倍政権の
綻びが目に見えて分かるようになってきたようだ。