フジテレビは5日、総合格闘技イベント「PRIDE」について、今後の放送
とイベント開催への関与を中止することを決め、主催するドリームステージエ
ンターテインメント社に契約解除を通告したと発表した。フジテレビ広報部は
解除の理由について「(主催会社による)契約違反が判明した。不適切な事象
が起きている疑惑が強まった」としている。「不適切な事象」の内容は明らか
にしていない。ドリームステージエンターテインメント社の広報局は「弁護士
とも相談し、フジ側が『契約違反』としている内容などについて確認中だ。主
催イベントについては予定通り行っていく」としている。

 

これを受けてドリームステージエンターテインメント社(以下DSE)は会見
を行い、不適切な事象とされた反社会的勢力、要は暴力団との付き合いは一切
無いと明言し、事の発端となった「週刊現代」の編集人、川又誠矢氏に対し、
損害賠償を請求する用意があることも明らかにしている。フジテレビが安定的
に高い視聴率を誇るPRIDEを切り捨てるのであるから、やはりそれ相応の
理由があってのことだと思うが、ファイトマネーを放映権に依存するDSEと
しても、何とか改めてフジテレビとは和解し元通りの関係にならない限りは、
ビッグイベントをうつのは非常に困難となるだろう。

 

これまで通りの形でPRIDEが存続していくのは不可能に近い。トーナメン
トも開催中であり、これが中途半端な形で終わるのはファンとしても悲しいこ
とであろうし、何とか続けて欲しいと言う願いもわからないでもない。K−1
のHERO’Sに移籍させるにせよ、UFCと並ぶまでに至った我が国の誇る
格闘技イベントをみすみす潰してしまう手は無い。やはりこのまま終わらせる
わけにはいかないと、手を差し伸べる団体や企業が出てくることを望みたい。
それにはまずDSE側が不適切な事象をはっきりとさせる、これが重要だ。